アーサー・ビナード「憲法の楽校」&「詩の楽校」
先の選挙で自民党が圧勝し、早くも保守勢力の中には憲法改正を着手しようという動きが見られます。
そもそも憲法は誰が守るべきものでしょうか?
国民みんなが憲法を守って、いい国にしなければならないという思い込みはありませんか?
もちろん私たちがこの国を愛し、より良い国にしていきたいという気持ちは大切だと思います。
が、憲法を本当に守らなければならないのは国民ではなく、政治家や公務員です。
日本国憲法は、権力をもつ人たちが暴走しないように、歯止めをかけるために国民が作った憲法です。
天皇がつくった戦前の大日本帝国憲法とは、そこが決定的に違います。
「檻の中のライオン」の著者である弁護士楾(はんどう)大樹さんのお話会を開催した時、楾 さんは憲法を檻に、権力者(政治家)をライオンに例えて、そのことをわかりやすく話してくださいました。
そして現政治家たちはその檻を平気で壊しているのだと・・・。
私たちは誰もが人間らしく生きていく権利を生まれながらに与えられています。
憲法は、私たちの権利を守ってくれるものです。
この憲法は制定・施行されてから70数年間、1回も改正が行われていません。
「大きく変化した国内外の環境に合わせて、憲法にもアップデートが必要ではないでしょうか?」と投げかけ、自民党作成の「改憲ビラ」では他国の改憲回数なども紹介されています。
その中でアメリカは第二次大戦後、6回改憲されたと書かれています。
ただアメリカの場合、条文を書き換える方式ではなく、元憲法をそのまま残し、必要な内容を後ろに追加する「修正条項」という形をとっているそうです。
ところが今の日本の憲法改正(案)は条文そのものを書き換えようとしています。
自衛隊を憲法に明記することや、緊急事態条項(国家機能維持条項)を追加し、緊急時の国会議員の任期延長や行動制限なども盛り込まれています。
日本の誇りでもある憲法九条の戦争放棄。
改憲により自衛隊の位置付けを見直し、防衛対策を強化しようとしているのかもしれませんが、日本のように海に囲まれていて、原発があり、食料自給率が低い島国では戦争になったらあっという間に食べ物がなくなってしまいます。
国防を強化する前に国民は餓死してしまうでしょう。
そんな改正が本当に必要なのでしょうか?
「改憲」という言葉を日常的に耳にするようになりましたが、この言葉に慣れてしまうことは恐ろしいことだと思います。
「憲法改正」を「憲改」ではなく「改憲」と呼んでいることにも変えることを前提とした流れを感じてしまいます。
私たち一人一人の生活に関わってくる問題なので、うやむやなまま、気がついたら変わっていた・・・なんてことだけは絶対に避けなければなりません。
まずは憲法のことをきちんと知りたい、学びたい・・・。
遠からずやってくるであろう国民投票の時、きちんと理解した上でNO!と言える自分でいたいと思います。
こういう書き方をすると日本人としてちょっと恥ずかしくなるのですが、日本人以上に日本の情報を自らの足で歩いて調査し、この国の行く末に危機感を感じている詩人アーサー・ビナードさん。
何度となく風楽でお話会や「詩の楽校」を開催させていただきましたが、アーサーさんはなんと引き出しが多く、魅力に満ちた人なのだろうと、毎回、ご一緒させていただく時間に感動しています。
現実を見据える鋭い洞察力と調査力・・・。
不自然なもの、欺瞞に満ちたものを見抜くことのできる体感覚・・・。
詩人ならではの豊かな言葉の感性・・・・。
それらをフル稼働させて、きっとまた今回も学び多い時間になることと思っています。
今回は今の世相を鑑み、憲法記念日が近いこともあって、アーサーさんに「詩の楽校」だけでなく、「憲法の楽校」もやっていただくことにしました。
アーサーさんは「九条の会」などでも日米の憲法を比較しながら、憲法についてお話したり、各地の市民運動の皆さんとも連携しながら、日本の現実をしっかりと見ていらっしゃる方です。
1限目の後、お弁当を食べながら質疑の時間をたっぷり設ける予定です。
その後、2限目として、希望の方のみで詩の創作を楽しむ「詩の楽校」も行います。
よかったらどうぞご参加ください。
◇日時:4月30日(木)
10:00〜12:00 1限目「憲法の楽校」
12:00〜13:30 お弁当を食べながら交流会(質疑応答)
13:30〜16:30 2限目「詩の楽校」
◇参加費
①憲法の楽校 3000円
②お弁当付き交流会1500円
(交流会のみの単発参加はありません)
③詩の楽校 4000円(お弁当付は5500円)
*通し参加:8000円
◇申し込み:メールでお名前とご連絡先をお知らせください。
furaorganic@gmail.com
アーサー・ビナード<プロフィール>
1967年米国、ミシガン州生まれ。コルゲート大学で英米文学を学び、卒業と同時に来日、日本語での詩作を始める。詩集『釣り上げては』(思潮社)で中原中也賞、絵本『ここが家だ―ベン・シャーンの第五福竜丸』(集英社)で日本絵本賞を受賞。エッセイ、絵本の翻訳多数。文化放送
「吉田照美飛べ!サルバドール」、青森放送「GO!GO!らじ丸」、BSスカパー!「Newsザップ」でパーソナリティーもつとめる。2017年『ドームがたり未来への記憶(玉川大学出版部)』出版。





